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広報誌『O-BAY』
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浪速天保山風景

野田:それと、なくしてしまった自然の復活ですね。例えば砂浜を再生しようとすれば、相当な資金が必要です。しかし磯ならば、それほどでもありません。小型のテトラポットを沈めておけば、数年で藻がついて、魚も寄ってくるものです。また海水を引き込んだ池を作って、海水の塩辛さや、プールと違ってベタベタするといった、体で感じるものを、子どもたちには得てもらいたいと思います。

山中:そうですね。そして、せっかくここまで技術が発達したのですから、それを見せてもらいたいと思います。ここまで自然は破壊された。だが技術でここまで回復したと、子どもたちに見せたいですね。

野田:そして、水辺に子どもを連れて行ったなら、親には放っておけと言いたいですね。何もかも先取りして教えてしまうから、子どもたちは工夫しなくなるし、他の子どもたちと遊ぶ手段も考えつかないのですよ。

山中:これはどうも、耳が痛いですね(笑)。確かに私たちの子どものころは、自分たちでいろいろと工夫して遊んでいました。それなのに自分の子どもに対しては、つい干渉してしまいます。一種の管理ですね、これでは。

野田:そして子どもには、生き物と触れ合わせる必要性があるでしょう。生き物は必ず、誕生して成長して、そして滅んでいきます。それらと一緒に生活していくことで目の当たりにし、生きている自然なものに対する感性を磨かなければ、どうしても精神的にギスギスした大人になるのではないでしょうか。

山中:その意味でも、人工的に水辺をつくる時には、自然の生き物がそこにいるようなものにして欲しいですね。また逆に、ちょっとおしゃれをして歩くことができるような水辺が都市にあればいいな、とも思っています。これは大人向けですが、そういう格好いい水辺が、そのまま自然の水辺と繋がっていれば、もっといいと思います。

野田:川のビオトープと言いますが、海のビオトープがあってもいい。そのためには、土日には親が付き添わなくても、子どもたちだけで遊べる水辺や、若者の好む開放感と同時に、海辺に木を植えたりベンチを設けたりして夕暮れや朝にたたずめる雰囲気をつくってほしいと思います。いろいろな世代が接触できる空間が、今はあまりにも少ないですから。そしてそれが、ぐるっと大阪湾を取り巻いているとなれば、素晴らしいものになるのではないでしょうか。
開発が進められてきた大阪湾岸
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