野田:山中さんは神戸で生まれ、神戸にお住まいだそうですが、ヒットしている「ヨーデル食べ放題」という歌を聴かせてもらうと、大阪の人みたいですね。
|
山中:大阪人化していますか(笑)。今も神戸に住んでいるのですが、あの歌を歌っている桂雀三郎さんと出会ったのが十数年前で、落語と音楽の融合などということをやっていた関係で落語家の方々とつき合うようになりましたから、そのせいかもしれません。
|
野田:上方落語は、大阪の地のものですから、そういうこともあるかも知れませんね。海や水辺に関する歌は作らないのですか。
山中:直接的な題名の歌はありませんが、中に海が出てくるものはあります。
野田:ほほう。どのような。
山中:それが、あまりきれいなものではありませんので(笑)。
|
野田:きれいではない海の歌とは、あまり想像できませんね。
|
山中:若いころには、多少なりと似た経験をされた方も多いはずなんですが、雰囲気が壊れますので、ご説明は止めておきます(笑)。
|
野田:それはご自身の体験からでしょう。そういう海辺は、神戸ではどの辺りですか。
|
山中:私がこどものころ、30年以上前になりますが、塩屋には自然の浜辺がありました。
|
野田:神戸という町は、前が海、後ろが山という地形ですから、川はさっと下りてきてしまう。しかも土手を固めているから、川遊びはできなかったのではありませんか。
|
山中:そうですね。どちらかと言えば、周辺にたくさんあった小さな溜め池で遊ぶことが多かったですね。
|
野田:私は高知の出身ですから、海と遊んだ記憶がたくさんあります。家は高知市内だったのですが、鏡川が流れていて、小学校6年生ぐらいになると、船を漕いで海に出たものです。
|
山中:ご自分で漕がれてですか。
|
野田:ええ。そうして1時間ほどかけて土佐湾に出て、小さな島に遊びに行きました。ですから往復で3時間ほどの船旅ですね。
|
山中:自然豊かな少年時代を過ごされたと、少しうらやましく感じますが、よく学 校が許可したものですね。おおらかだったのでしょうか。
|
野田:ちゃんと禁止されていましたよ (笑)。だいたい子どもというものは、禁止されるとしたくなるものです。
|
山中:そうですね。私の池遊びも禁止されていました。なぜ子どものころには、禁止されていることの方が楽しかったのでしょう。
|
野田:それが子どもというものでしょう。他にも外洋に繋がる桂浜があって、そこでは潜って魚を突くことができました。ただ波が大きくて、しばしば事故がおきましたけれど。
|
山中:それも禁止事項でしたか。
野田:もちろんです(笑)。しかし、海辺は子どもにとって、本当に限りなく遊び場を提供してくれるものでした。
|